杉並で、障害当事者の自立生活実現をめざす取組みの紹介です。


by tukurukai
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第2回グループホーム等世話人情報交換会開催

去る九月十三日、今年度2回目の情報交換会が開催されました。グループホームでは責任者となる世話人一人で入居者全員の支援を行うところが多く、支援の仕方に不安や疑問を感じている方も少なくありません。そこで今回は、参加者全員の方々が近況報告をして、その話題から困りごとや聴きたいことを探り、交流やアドバイスにつなげていく方法をとりました。
近況報告で出されたことの概略を紹介します。

○各々のグループホームの特徴は様々で、「入居者全員が仲良しの幼馴染のような付き合いをしている。」「先輩・後輩の関係があり、それぞれに役割がある。」「個性的な方が多く、好き勝手に話をする。」等、ホームに
よって事情が違い、入居者に合った支援が必要であることを知りました。

○皆で話し合って進めたり、夕食後にティータイムを持ち話を聞くことを大事にしている。

○自立した住まいの場として、かたづけや洗濯など出来ることに参加してもらうが、甘えをどこまでの線で区別するか考える。

○親の高齢化、片親の方の増加などに伴う権利擁護をどう考えるか。

○本人が70歳くらいと高齢化してきて、健康維持や、通院回数の増、アルツハイマー発症などへの応対と、介護保険とのサービス併用の必要があり、難しくなっている。

○引き続き災害時の連絡のとり方が課題。

○ケア会議を法人内、さらに支援者みんなで持って進めていくことの必要性も出されていました。

全員の近況報告で共通の課題が浮かび上がり、一事業所では解決できない問題・課題を引き続き話合い、
発信していく必要性を感じました。
# by tukurukai | 2013-01-25 22:22 | 支援センターすだちでは
すだちの里からGH、そして次のステップを目指して

以前ご紹介したこともあるチャレンジ雇用で就労されたAさんのケア会議が、先日開催されました。
就労してから1年4ヶ月の間に見違えるほどたくましくなったAさんを中心に、ご家族、支援者が集まり、今後に向けた話し合いをしました。
まず始めにAさんから今後の生活に向けての希望をうかがいました。一人暮らしをしたい、そのために次の職場を見つけたい、いきなり一人暮らしは難しいから通勤寮で経験を積みたい、など具体的な希望を、はっきり
とした口調で話してくれました。
一人暮らしの希望と、それにはもっと力をつけなければいけないことをしっかりと理解しており、支援者一同その成長に驚きました。
Aさんの希望を聞いたご家族もその成長に驚いた様子で、「心配はあるが、家族の心配だけでチャンスをつぶ
すようなことはしたくない。失敗もあると思うが、いろいろ経験をして成長していって欲しい」と、お話いただけました。Aさんのがんばりがあったからこその発言だったと思います。
GHの世話人の方は、挨拶がしっかりとできるようになった、ありがとう、ご飯がおいしかったなど、以前は言わなかったことも言ってくれるようになった、とうれしい報告もいただきました。
もちろん、自分の部屋の掃除を自分でやる、体調管理をしっかりとして休まずに仕事に行く、など次のステップに向けてAさんががんばらなければならないことはたくさんありますが、ケア会議のたびに成長した姿を見
せてくれるAさんならきっと大丈夫、そう思わせてくれる会議となりました。
Aさん、がんばってください!
# by tukurukai | 2013-01-22 23:01 | 支援センターすだちでは
障害者ヘルパー間で身障者の発信を下に話し合い

9月12日、杉並区内の事業所のヘルパーで開催している障害者ヘルパー支援事例検討会で「ヘルパーを利用している障害当事者の声をもとに、普段の業務を振り返り、お互いの思いを知る」会が持たれました。
内容は、身体の障害がある方で実際にヘルパーを利用者の意見を聞きたいとの要望を受け、ご本人が利用にあたって感じた事や、ヘルプの内容に対する要望等に関してあらかじめうかがい、それをもとに振返り、意見交換をしました。
アンケートに寄せられた意見・要望の抜粋を、下記に掲載します。

◆意見交換では◆
〇寄せられた意見の中には普通の会話で可能な意見があるが、ケアに来てもらわないと困るからそれが言えないということがあるのではないか。担当ヘルパー以外の人が要望を聞いたり、家族アンケートを行ったりしている、できれば間に他の人が入る仕組みもあるといい。
〇また、同じヘルパーが良いと言われることには、安定したサービス提供のためチームで行う場合が多いこと、なれ合いや依存につながらない為、との意見が有りました。
〇地域生活で自立するためにどうするか、そのためにヘルパーをどう使うか、本人を含む複数の人と話し合うことを望む意見も出されていました。

◆ご本人からの意見抜粋◆
《ヘルパーさん個人に関する事》
●本人が困る事など
・優しい方もいるが、行き過ぎた言葉で指示される事がある。
↓ 本人の気持ち
・ケアでは、コミュニケーションも大切。中には恐怖心を与える意見を言われるので、困る事がある。
・本人に確認してからやって欲しい。

●本人が良かった事など
・地域(地理・お店)を良く知っている。
↓本人の気持ち
・出掛ける際に頼りになる。
《ヘルパー事業所の問題》

●本人が困る事など
・ヘルパーが交代する。
↓本人の気持ち
・新しい人に慣れるのに時間がかかる。
・色々な人がいるので、慣れるまでは話しのツボを探り、各自に合わせるようにする。

●本人が困る事など
・(合った)ヘルパー事業所探しが難しい。要望をしっかり聞いてもらえない。
↓本人の気持ち
・丁寧に自分の要望を聴き取ってくれる所に決めたい。

●本人が困る事など
・必要な事を考えてヘルプして欲しい。
↓本人の気持ち
・自分の言ったことしかやらないなら、自分でやった方がいい。

●本人が困る事など
・事前に打合わせをしているはずなのに、担当ヘルパーに伝わっていない。
↓本人の気持ち
・サービス時間から、また説明をする時間を取られてしまう。

●本人が困る事など
・予定を早く出して欲しいと言われる。
↓本人の気持ち
・そんなに前から予定は決まらない。

●本人が困る事など
障害のことを分かっていない。
↓本人の気持ち
・健常者の考えでやってしまう。

《その他》
・(本人から)これからヘルパーを利用する当事者へ
↓本人の気持ち
・自分の言いたいこと(行きたいところ)、言うべき事は言ったほうがいい。
・ヘルパーに限らず、人間対人間のおつきあいだと思っている。
# by tukurukai | 2013-01-20 11:57
杉並区自立支援協議会で、第2回目の講演とシンポジウムを開催します。

今年の目玉は、厚生労働省 遅塚専門官の講演です。
会場のキャパは100名、お早めに申込みください。
杉並の今後の相談支援を考える大事な機会になると思います。

<お知らせ内容>
地域自立支援協議会  第2回講演とシンポジウム~
『地域における障害者の自立生活を考
える』
主催:杉並区
企画・運営:杉並区地域自立支援協議会
日時:2月12日(火)午後1時~午後5時
場所:杉並区役所中棟6階第4会議室
定員:申込先着順 120名
聴講料:無料
※要約筆記と手話通訳があります。

~第一部
講演と報告~
① 基調講演:「新しい相談支援の仕組みと自立支援協議会」
 講師:遅塚昭彦氏
(厚生労働省相談支援専門官)
② 杉並区地域自立支援協議会の活動報告

~第二部
パネルディスカッション~
テーマ:『地域における障害者の自立生活を考える』
  杉並区で自立生活を営む障害当事者の方々と、それを支える支援者の皆さんに語
っていただきます。

◇申込方法
:下記まで、FAXまたは電話で、参加希望の旨と「名前」「連絡先」「所属」をお伝
えください。
◇申込先
:「杉並障害者自立生活支援センターすだち」
 FAX:03-5310-3561   電話:03-5310-3362
# by tukurukai | 2013-01-20 11:46 | 支援センターすだちでは
学齢障害児(小学から高校卒まで)の放課後の生活には、支援を必要とする場合が少なくありません。
小学校では、両親の就業や介護等が必要な場合、学童クラブの利用があります。中学以後は学童クラブ対象外となり新たな放課後生活の支援を探しています。
その中で支援を多く必要とするお子さんは、小学生時から、これまで地域デイサービスを多く利用されていました。
今、放課後の生活の場の課題となっているのは、利用希望する方が受入先を見つけるのが厳しいこと、さらに自立支援法改正で「放課後等デイサービス」がつくられ、杉並区も来年度から地域デイサービスをこの制度に移行する動きがある中で、利用対象の充実が進むかどうかの点です。
【保護者の利用アンケートで】
最近、この問題で養護学校の保護者間で、アンケートが実施されました。放課後生活の充実を願い、聞取りさせていただいた一部をお知らせします。
●地域デイ等サービスの利用割合は?
62%が利用している。
●利用の主な理由は?
 社会的経験をさせたい 28%、働いているため 25%、療育機会を得るため23%、兄弟・介護問題で対応できない14%
●今後、新たにサービスを利用したいか
利用したいと思う 54%。利用可能ならぜひ検討したい 44%。思わない 2%
●サービス利用の場合重視する
ポイントは、個々に応じた対応をしてくれる 22%、安全面に配慮されている 20%、支援員が本人に対し1:1である 14%、車両送迎がある 13% など。

◆新しい制度の放課後等デイサービスで、支援が多く必要な児童の利用ができるか心配との声が出されています。
現在の地域デイサービス利用実態では、事業所職員一人当たり利用者人数は、平均で0.95人となっていて、一対一に近い支援がされている現実があります。
放課後が本人にとって充実した生活になることを願います。
# by tukurukai | 2013-01-14 21:41 | 支援センターすだちでは