統合失調症

2012年5月12日               イエテボリスポステン紙

新しい医薬品が希望を与える

Britt-Marie Hellström(ブリット=マリー・ヘルストロム)や数千人の統合失調症患者にとっての日々がまったくかわった。今までの強い医薬品による治療は姿を消し、仕事、勉強や友人達との普通の生活が戻ってきた。

ブリット=マリーはもう3つの教育を終了しているので、日常生活が最大の変化になった。何かをしたいという意欲が、長年の医薬品の霧のなかから戻ってきた。

今ではブリット=マリーは睡眠薬の助けなしで眠ることができ、昼間は意識もはっきりしており元気一杯でいられる。一日に何回も犬を連れて散歩にでかけ、親戚や友人にであったりしている。その上、新しい浴室も手に入れることができた!

「手に入れたといっても、いいなあというインスピレーションをうけて、自分で浴室のタイルをはりかえたんです。」と、コンタクト パーションのHamid Mohseniとコッカスパニエル犬のSol(ソール)と一緒にStensjon(ステンシュー湖)に散歩にでかけたときに話してくれた。

ソールは大喜びで一足先を走って行き、あちこちクンクンかぎ回り、普通の犬がよくするように自然の環境を楽しんでいるようだ。

「私も同じです。ここにきて元気を取りもどすんです。自然の移り変わりを楽しめて、最高です。」と、ブリット=マリー・ヘルストロムは語っている。

ブリット=マリーは、社会福祉大学を卒業したばかりの時の35年前に発病した。

それまでは、ブリット=マリーの人生はすべてが順調だった。ブリット=マリーは、安心できる家庭環境で友人に恵まれ、学校の成績も良い理想的な育ち方をしたと語っている。

突然、病気になるという危機にもかかわらず、ブリット=マリーは家庭を築き、子供のケア職員という新しい職業についた。親達が共同で運営している保育園で仕事をしていたが、10年ほどの間は順調だった。その後、教育大学に進み、教師になった。

その間ずっと、ブリット=マリーは自分の病状が改善されたとは思っていず、治療や医薬品の服用にもかかわらず、何もよくならなかった。強い医薬品のおかげで、ブリット=マリーは自分がガラスの容器に閉じ込められ、外部社会や自分自身からも隔離されているように感じていた。医薬品のおかげで、ブリット=マリーは健康で、この6年ほどの間に病気の緊急再発はしていない。

1年半ほど前から、ブリット=マリーの担当医師でムーンダール病院の精神病外来のAnnika Bjorner(アニカ・ビヨルネル)医師は、ブリット=マリーが服用していた今までの医薬品を徐々に辞めて、違うタイプの医薬品のドーパミン安定剤を処方するようになった。このドーパミン安定剤は、ノーベル賞を受賞したArvid Carlsson(アルヴィッド・カールソン)が発明したものだ。

「うまくいかせるには、ゆっくり時間をかけるべきだと思います。ただ、薬を変えるというわけではないのです。私の患者の多くは長い間、強い薬づけになっていましたから。」と、アニカ・ビヨルネルは語っている。

現在では、統合失調症という精神病患者中の4人中1人が、学生か就労している。ほんの数年の間に状況がまったく変ったのだ。

医薬品がその理由の一部だが、それだけではない。治療方法が近代化され、ムーンダール病院では、それは、患者自身が自分の治療をどうするかを決めることを精神病治療に含むようにしたことだ。病院が提供する様々のセラピイの中から自分で何をするかを選択することだ。

しかも、電話をできる受付時間は決まっていず、患者は何時でも電話で相談できるようになっている。しかも、診察時間に患者がやってこない場合には、ケアチームが患者の家庭を訪問するようになっている。

「このように、自己選択と治療の組み合わせは必要不可欠で、どちらか片方だけではグラグラします。医薬品とセラピイの両方が必要なのです。素晴らしいことは、患者が、心理セラピイのKBT(認識行動セラピイ)と新世代の医薬品によるセラピイの両方を受けていることです。」と、アニカ・ビヨルネルは語っている。

今日、精神病を発病する人は、学習、仕事、家庭や友人達のいる人生に戻っていきやすく、慢性的病人にならないですむことが望みだ。

<訳> 友子ハンソン スウェーデン・イエテボリ市在住

# by tukurukai | 2012-05-24 21:54 | スゥエーデン情報

社会適応支援事業H23年度報告

H23年度社会適応支援事業実施報告

〇報告対象期間  平成23年4月~24年2月末までのまとめ

(実施) 武藤心理士、仲本作業療法士

Ⅰ より広い事業内容が必要とされた
 社会適応支援事業は、杉並区在住の発達障害者(児)(義務教育終了後の方を対象として)への支援・相談を目的に平成22年7月から実施しています。開始当初は社会不適応を生じさせている発達障害者(児)に対して、作業療法でのスキルの向上や感覚統合療法での身体作り、就労相談などを中心に展開していくものと想定していました。
 しかし実際始めてみると、対象者はひきこもりや不登校、自傷他害など多くの二次障害を抱えており、対象者(児)だけでなく、家族をも対象にした有効な支援手法の開発・確立を模索する必要がありました。
 そこで当初考えていた作業療法・感覚統合療法に含め、心理カウンセリング、認知行動療法などの心理療法を含むより広い支援体制が必要となりました。
 全ての対象者が何らかの二次障害を抱えており、暴力行為、破壊行為、反社会行為など外在化障害が34
名( 41%)。ひきこもり、不登校、無為・自閉、幻覚・妄想、うつ症状など内在化障害が50名( 59%)で認められました。
 ひきこもり・不登校に陥っている場合は、暴力行為、破壊行為、反社会行為などの外在化障害が併存して、社会との関係性のとりづらさだけでなく、家族との関係性のとりづらさも浮きぼりとなりました。

Ⅱ 今後の課題について

1 特別な支援を受けていないケースが数多く存在する
 乳児期検診、修学前の相談、小学校では教師からの指摘などで特別な支援が我が子には必要であると指摘を受けている親は多いと思います。しかし、社会適応支援事業を行って分かったことは、療育など特別な支援を受けていないケースが数多く存在するという事実です。
 軽度知的障害( IQ50~70)、境界性知能( IQ71~84)、高機能自閉症( IQ70以上)といったケースは障害像が見え難いことも原因となりますが、その他にも親の障害受容ができていないために子どもの障害と向き合わないケースや親自身の発達障害やうつ症状などの精神症状を抱えているために障害と向き合えないことも少なくありません。このようなケースは、破壊行為や暴力行為といった問題が深刻化した後に支援の助けを求めてくることになります。
 一方、器物や人に危害を加えなければ、いかにひきこもり年数が長くとも親は子どもを放置するというケースも少なくありません。このようなケースは幻覚妄想やうつ症状などを子どもに生じさせ、社会性や現実感の喪失といったより深刻な症状を引き起こします。小学校・中学校という早い時期に不登校になった子どもは教育の機会も社会化の機会も奪われたまま家庭内にひきこもっていきます。そして、器物破損や暴力行為、幻覚妄想やうつ症状といった二次障害を抱えたまま青年期・成人期を迎えることとなっていました。

2 支援を行わなくともいずれは自立していくのであろうか
 二次障害を併せもってしまった場合、特別な支援なくして自立は著しく困難になるというのが、社会的適応支援事業で支援を行ってきた実感です。
 青年期・成人期の発達障害者に対する支援が、幼児期・学童期の療育に比べて難しいのは、一次障害だけでなく二次障害へもアプローチする必要があるからです。また、そこには家族の問題も複雑に絡み合っており、より専門的な支援がどうしても必要になります。

3 求められる支援機関と行き場
 青年期・成人期の発達障害者に対する支援機関が少ないというのが現状です。
 また、ひきこもりや他の二次障害が改善され社会に目が向いた対象者の行き場がないという現状もあります。一般就労では難しいが、作業所ではレベルが低すぎるという軽度知的障害、高機能自閉症の人々は多く存在します。中間に位置するような就労場所が必要であろうし、そのような中間施設をステップに一般就労が可能になるケースも存在すると考えられます。

# by tukurukai | 2012-05-17 22:30 | 支援センターすだちでは

障害者ヘルパー交流支援事例検討会を開催

平成23年度の振返りを3月に行いました。

昨年度は5回の事例検討会を行い、それに加えて勉強会も開催しました。

 内容は「口腔ケアの講座」や「地震の影響に伴うヘルパーの対応」、「グループホームの生活および支援について」等毎回、ヘルパーの方々からの意見を元に題目を決め実施してきました。
 振返りの中で「入居者ご本人および知的障害の方が生活しているグループホームの話を世話人さんから聞くことに加えて、自らグループホームの見学をお願いして勉強をした。見学をさせてもらうとさらに勉強になる。」と感想が出ました。また、地震の時のアンケートがフジテレビに取り上げられたことも報告されました。
 平成24年度も事例検討や勉強会などをヘルパーさんからの希望をもとに進める予定です。すでに「支援が1対1の為、ヘルパーの力量に掛かってくる。判断力の付く勉強会がしたい。」と希望も出ています。

# by tukurukai | 2012-04-29 22:46 | 支援センターすだちでは

ライフステージの変化に

新年度を迎え新しい職場や学校での第一歩を踏み出した方が多くいらっしゃいます。
 中学から高校、高校から就職先といったステージが変わることでたくさん不安になる方もいます。
 その不安を少しでも軽減できるような支援が出来るよう、関係機関で連携をとる為の会議を行っています。
 支援センターすだちの役割はご本人の相談を受ける立場でもあり、今まで関わってきた支援者からこれから関わる方への橋渡し役でもあります。
 また、新しい場所へ通うことによってご家族の不安も出てきます。
 「今まで先生が優しく指導してくれたから授業を受けられたけど職場できちんと働けるのか」「通学バスが今まであったけど高校にもあるのか。」等不安の内容は様々です。そのようなご家族の不安を少なくする為にも情報収集しお伝え出来るようにしています。
 素敵な門出になるためのお手伝いが出来ればと考えています。

# by tukurukai | 2012-04-29 22:43 | 支援センターすだちでは

法定化された自立支援協議会

 地域のネットワークの核の役割を果たすとされる「地域自立支援協議会」は、4月から法定化された。
 杉並区の自立支援協議会は、3月16日に開催され、主に相談支援体制や虐待防止法施行に向けた議論がされた。
 相談支援事業への期待と役割が高まっていることは大事なこと。
一方で、相談支援に従事する人材育成や、生活支援の相談が丁寧に行える体制も重要な課題と指摘される。
 これらに24年度どう取組むかの課題と合わせ、10月から施行される虐待防止への取組とともに、高齢部門との連携・就労支援や触法障害者支援・社会参加機会拡大支援の課題も出された。
 利用サービスが選択方式になって約8年経つなか、本人意向の反映と、サービスの質を考える必要性も出されている。
 意見を寄せたい。

# by tukurukai | 2012-04-24 21:32 | 支援センターすだちでは

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